2014年11月27日木曜日

6/24/14 25. 『重度障がい生徒の美術の授業』石川県立いしかわ特別支援学校  


624()の『重度障がい生徒の美術の授業』にアート・セラピーを 
石川県立いしかわ特別支援学校で開催しました。
アート・セラピーをした生徒の皆さんと一緒の写真です

この学校は石川県内で初めての複数の障害種に対応する
特別支援学校として、石川県立総合養護学校として開校しました。

始めに肢体不自由教育部門が、そして、知的障害教育部門が開設し、
成22年4月1日校名が石川県立いしかわ特別支援学校に改名されました。

私がアート・セラピーの帰国ツアーを始めてから、毎年この学校の 
肢体不自由教育部門重度障がいクラスでアート・セラピーを催しています。

重度障がいの生徒が美術のクラスで絵を描くのは難しいとのこと。
痙直、麻痺、不随運動、運動失調などにより筋肉が不随意に動き、
正常に制御できないからです。

私はこのクラスでは学校の美術として他者賞賛を得るための
作品作りではなく、生徒の情感を表すひとつの方法としてアート用具を
用いています。 

私は毎年来校しているので憶えていてくれて、アートの時間を
楽しみにしていた生徒さんもいらっしゃいました。
アート・セラピスト冥利に尽きました。


まず、寒暖の感覚を刺激してみました。

温めた熊のプーさんのゆたんぽをお腹に置いたら、とっても落ち着きました。

クールパックを当ててご機嫌がよくなった生徒さんもいました。
どんな感覚が心地よいかは、人それぞれです。

金属や木製のものを叩いて、いろいろな音を出しました。
気分がハイになって、手で顔をこすっている生徒さん
「色画用紙の中から好きな色を選ぼう」
腕をサポートすると、好きな色に手を伸ばした生徒さん

普段なかなか集中できない生徒さんが熱心に絵の具を塗りつけている
姿に先生もビックリ! 好きな絵の具を指に付けて描きました
 それぞれに個性的な表現が!素晴らしいです!

 先生方にこのクラスの感想を伺うと…

「上原先生が近づいたら、落ち着きをみせたり、興奮して嬉しそうに
していたり。生徒たちがこんな態度を見せるのは、上原先生が自分たちを受け入れてくれると感じるからなのでしょう」

「ゆたんぽやクールパックという肌への温度刺激にあんなに反応するとは驚きました。気分まで左右されるんですね。」

「受け身になりやすい生徒たちなのですが、たくさんの選択肢を与えて、
それを選べるようにサポートすることで自分の意志を伝えようとしていた。このような活動から自発性が育っていきますね。」

毎回、発見や驚きを与えてくれる生徒さんたち。
これからもアート・セラピー来校を続けていきたいです。

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