6月14日(土)に全日講座
『北米教育現場より直送!発達障がいへのアート・セラピー』が
アート教室代表の見上真由美さんの主催により、 大阪池田市
中央公民館で催されました。
遠く新潟から、是非この講座を!と参加して下さった方もいました。
一日ワークショップの収穫は、この晴れやかな笑顔!
『北米教育現場より直送!発達障がいへのアート・セラピー』
日本ではまだ認知度の低いアート・セラピーですが、講師の
上原英子先生が活躍の場とされているカナダでは、心理療法の芸術療法の一分野として教育、医療、福祉の現場に積極的に用いられ効果を出しています。
アート・セラピーは、発達障がいなどさまざまニーズがあるお子さんの成長にどのような効果があるのでしょうか。お子さんのアート作品の写真や、
演習でご自身でが体験してみましょう。
今回の講座は午前と午後に分かれていました。
9:30~12:00
『他者の行動への理解を深めるために脳の実行機能を学ぼう!』
脳にはさまざまな機能があります。認知制御機能の総称である
脳の実行機能は、複雑な課題の遂行に際し、課題ルールの維持や
スイッチング、情報の更新などを行うことで思考や行動を
制御する認知システム。
発達障がいを持っていると、脳の実行機能の7分野の中で
うまく機能しない部分が顕著な状態なのです。
それはどんな実行機能で、どのような行動に表われ、どのように対処
したらいいのでしょうか?
この脳の実行機能を理解した上で、感情面での統制がなされることが
各人の学び方にどのように影響を及ぼし、どのようにサポートをしていったらいいのかにつなげていきます。
人間関係トラブル時の相手の行動観察のポイントを知ると共に、
発達障がいの方の行動への理解を深めるヒントが満載されています。
他の講座でも始まりにご紹介していたのがブレイン・ジム:
脳の働きをよくする身体を使った簡単な運動。
アート・セラピーの実践に興味をお持ちの参加者が多く、
クライアントのアート作品を用いたスライド・プレゼンテーションに
深い関心を寄せていました。
SEL: Social Emotional Leaning社会・感情面での学びについて、概念、その応用の仕方を学び、ワークシートを通して
脳前頭の実行機能の7つの働きの10要素が欠如していた場合の想定に対してグループワークをしました。
ご自身の10要素をグラフ化(円・棒など形式自由)してみました。
文章で書くとサラッと書けますが、一要素ずつ状況を設定しながら人間の状態を想定するのは一苦労でした。その甲斐あって、
一度自分で考え抜いた項目を十分に理解できた様子でした。
ここでランチタイムになり、午後のクラスに。
『全ての人間関係に効く自己統制法!』
日本の20年先を行くと言われている欧米の心理学の臨床現場。
日本の20年先を行くと言われている欧米の心理学の臨床現場。
欧米の教育界で話題になっているテーマのひとつが
Self-Reguration:自己統制。
これは、
「発達障がいのお子さんだけでなく、
一般のお子さんや親御さんにも効果がある!」
と、教職員や学校関係者の間で盛んに研修会が行われています。
人間のストレス反応は同じようでも、ストレス下で効果的に
人間のストレス反応は同じようでも、ストレス下で効果的に
自分を落ちかせる方法は各人によって違い、個性があるのです。
その7要素を学び、更に自己統制の5つの柱を用いて、どのように
対処するのかを探ります。
身体的、感情的、認知的な自己統制法のチェック・リストもご活用
頂きます。
この講座で学んだ自己統制法は、親子関係、個人・グループでの
この講座で学んだ自己統制法は、親子関係、個人・グループでの
教育、介護、サポート等さまざまな場で
活かしていくことができます。
一般的にも一筋縄にはいかないSelf-Reguration:自己統制。
まして、発達障がいのお子さんにとって、これは大きな課題のひとつ。
Dr.Stuart Shankerの自己統制法の理念を紹介し、どのような状態が最も
学習に適しているかグループで話し合い、発表。
感情は自分は感じていけれど、身体はどんな反応を
しているのでしょうか?
また、他者から観察される感情表現とは?
それぞれの回答を元に、発達障がい児にとってのストレス反応時に、
どんな状況が想定されるか考えてみました。
問題の大きさを知覚するためのツールとして、以下のような考え方を
提示しました。
あなたの問題への反応の大きさは、問題の大きさに比例します。
(今、何か問題があるとしたら)
他者はどれだけの大きさだと思っているのでしょうか?
あなたはどれだけの反応をするべきなのでしょうか?
アート・エクササイズとして、自分の自己統制のためのツールボックスを作ったり、ストレス下で効果的に自分を落ちかせる7分野の感覚的要素を描いてみて、優先順位を付けてみました。
イメージを形にしていく作業はおもしろい~
全くのコミュニケーションをなくして二人で一枚の紙に
作業するアート・エクササイズは、どうなっていくのか
未知の世界。
期待と不安でワクワク!
参加者の感想は…
「こういう講座の参加は初めてなので、ドキドキして来ました。
発達障がいの子どもの理解を深めたいへと思っていましたが、
自分が率先して活用したいことがたくさんありました」
「発達障がいの方と仕事で関わることが多いので、
新しい知識とアートの用い方が学びたかった。
どちらも網羅されていたので満足です」
「健常児 対 発達障がい児。日本は線引きしますけど、
今日の内容はどちらにもボーダーなしで活用できそう。
バリアフリーの学びでした」
長い、そして、充実した一日を過ごされた皆さん。
本日の振り返りと講座の成功を祝って~
皆さんで乾杯!しました~
熱心な皆さんへ北米の専門的な研修内容をご理解、そして、
実践して頂ける機会がもて、本望でした。
またこのような専門性を活かした講座を開催したいです。
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