2017年11月26日日曜日

11/25/17 【こんなの初めて見た!】

どんどん日が短くなってきて、4時過ぎには暗くなってくる西カナダ。
ひと月足らずで冬至を迎えますね。
 

こんなの見たの初めてでした!一体、何なのでしょう?
 
心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。 

 
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少し前にsppinerが流行りましたね。

 
これは、落ち着かない時に手慰みする道具として重宝されていました。

カナダではfidget:もじもじ、そわそわする、いじくり回す用と謳われていました。


今回、トップにアップしたのはTwiddlemuffと呼ばれるもの。

Twiddleという単語は、ひねり回すという意味
手を温めるためのマフに色々ついているものが、
どうしてひねり回すという意味なのか?

タグはFidget Me Not Project:ひねり回さないでプロジェクト

戦没者へ手向ける忘れな草の英名:Forget Me Notを文字っています。

このタグには、特別にあなたのために、Knitwits(グループ名)による
手作りと書かれています。


ひねり回すためのマフどういう意味なのでしょう?

twiddlemuffは、リボンやプラスチック製のボタンなどが
付けられたカギ編み製、または、生地によるチューブのこと。

上からマフの中を覗いた様子

 
マフはさまざまなの毛糸や感触のある素材て作られていて、
外側だけでなく、内側にもプラスチック製のボタン部品などが 
縫われています。
マフの内側に手を入れていても、指先で内部をいじれるように
配慮されています。


小さいお子さん用にしては大きさが違う…

だれが、どんな目的で使うものなのでしょうか?

アルツハイマーなど認知症がある人々の多くは病状の進行と
共に性格の変化を遂げ、特にイライラしやすくなるそうです。

そのような場合に手と心をTwiddlemuffsに集中させることによって、動揺を和らげ、氣分を静められるように配慮して作られています。

カナダの多くの入院病棟では、患者の気分の快くし、手慰みになる、
また、微細運動によって脳を刺激することが患者に
前向きな影響を及すTwiddlemuffsが評判になってます。
 
着ている服に合わせて色を選べたらオシャレ!

「わ~面白い!私も作ってみようかな!」

無邪気にそう言うと、こんな返事が。

「あなたが個人で、また、オシャレものとしてプレゼントに
 するのはいいアイディアね。

認知症用に作るには、付けるものの強度や
素材などいろいろな制約があって、
その通りに作る必要が。


な~るほど!
可愛く見えるこのマフは、医療用目的の
場合には細かい制約に沿って、規格通りに
作っているんだ!

現在、このTwiddlemuffはボランティアのグループがそれぞれ作成して、入院病棟に寄付しているのだそう。

私はアート・セラピーのセッションをしている発達障害を抱えた
生徒たちを思い浮かべ、このマフで手慰みの効果が出そうだと確信!



2017年11月20日月曜日

11/19/17 【氣持ちについての氣持ち?】







初雪の後、しばらく寒い日々が続いていました。
今年は例年になく雨が多い晩秋を迎えています。


サティアの2日間ワークショップのイントラ(左)とアシスタント
(右)と共に。


心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。 

 
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サティアのワークショップでの写真をアップしましたが、サティアとは何のことでしょう?

ヴァージニア M.サティアは、日本では後年に彼女が関わったNLPのwebsiteで名前を見掛けるくらいで、あまり紹介されていないようです。

サティアはアメリカの心理療法家で家族療法の創始者と呼ばれています。


私は大学院で家族療法についても学び、興味を持っていました。

そこで、今回、ここから100㎞ほど西にあるKampoolsという町で催されたサティアのワークショップに参加しました。

Kampoolsはこんな砂漠のような地域なんです
 
ゴルフ場のクラブハウス内の部屋で行われました。
 
このようなバナーが掛かっていました。マンダラみたいなロゴ
  
 変容力のある体系的療法

 

この氷山のメタファーモデルには、人間の認識と行動が表わされています。

このモデルを用いてクライアントの心の奥底まで探っていき、例えば
「氣持についての氣持」を意識することで、表出している行動に変化が
起こるというコンセプト。

 
「氣持についての氣持」とは、例えば、自分が怒っているということに
罪悪感を持っているということもあるという考え方。



2日間の初日にこのモデルの極意を学び、そして、翌日は
実際にモデル・ケースを扱って演習しました。

このクラスで私の実家の人間模様をケースとして扱ってもらいました。


クラス内で私がそれぞれの家族の配役を決め、キャストはポーズを付けたり、役割になりきって氣持ちを言葉にしたり、ドラマ仕立てのような部分もありました。

私はキャストの家族としての関係性を客観的に観察した後、イントラに導かれて、ひとりひとりと会話をしました。

イントラの私への質問は、決められているものをそれぞれのキャストと関わる毎に訊かれました。

自分が自分の氣持ちについてどう感じているのかを考える機会は貴重なものでした。


心の傷の元になった関係性も出てきて、それを言葉にして相手に伝えたことによって、カタルシスを体験しました。

 
 イントラ「このメンバーでのワークショップは一期一会なのよ」

自分の思考感情行動に責任を持つというアドラー心理学のコンセプトとサティアのそれも共通するところがあったのも面白かったです。

またこのような学びの機会を持っていきたいです。