私が死を意識し始めたのは、まだ幼い頃でした。
小児喘息が激化した5歳の頃に入院していた時のことでした。
夜中に病棟が騒がしくなり、ストレッチャーで運ばれていった
子がいました。
翌朝、ナースにそのことを尋ねると、
「あの子は急に退院することになったの」とのこと。
通常は昼間に保護者が迎えに来て退院するので、
子どもながらにそれは嘘だとすぐに気付きました。
じゃあ、あの子はどこへいってしまったのだろう?
腎臓病で長期入院していた子は夜中に亡くなったのでしょう。
急に喘息発作が起こって呼吸ができなくなる時、
「次は自分の番かも」と
死が自分をさらっていく不安で怯えるようになりました。
喘息が完治してからも、死は自分にとって身近な存在。
祖父母、そして、父の死を体験した私は、
死とは何か?
人間の命の終焉をどう迎えたらいいのか?
逝った人への心の整理はどうつけたらいいのか?
自分のこれらの問いに向かい合いたくなりました。
そこで地元のホスピス主催の
『ホスピス・ボランティア・トレーニング』を受講することにしました。
http://www.shuswaphospice.ca/
ホスピスとは、ターミナルケア(終末期ケア)を行う施設のこと。
この町にはホスピスの施設がないので、病院、シニア施設、
または自宅で行われています。
ホスピスの使命は、末期の患者、そして、死を悼む人々に
慈愛のこもったケアをしていうこと。
ホスピスのビジョンは、生命の環と死を祝う(べき)もの。
このコースでは、30時間以上に及ぶ
『死、臨終、そして、悲嘆の作業』について学びます。
http://www.shuswaphospice.ca/programs/volunteer-training/
このコース終了後にボタンティアとして患者やその家族の話を
聴く役割につくかどうかは、話し合いによって
決めることになっています。
身内の死を経験してこのコースを取る方が多く、
まだ自身の心の傷が癒えていない段階では
ボランティアとして活動する時期には時期尚早なことも。
この道10年以上のベテランのイントラのジュディさん
初日から、「あなたの命があと一週間だとしたら、何をしますか?」などの話し合いがあったり、感情的に強烈な体験をしました。
第2日目には、末期の患者の心に沿うには、どのように
したらいいのか?
さまざまな想定でケース・スタディーをして話し合いました。
あと4日間のコースで、どのような学びがあるのか、
そこからどんな気づきが起こるか、楽しみにしています。
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