今日まで生きてきてくれた自分に感謝の詩を贈りました。
『生きてきてくれてありがとう』
9月に入ると気が滅入ってきて
誕生日のある10月は雨と曇りが多くなる
肌寒くなってくる秋は
心に薄青の憂鬱という色を刷き淡く染めた
生れた日の記憶は
グレイ・トーンの冷たさの中
仮死で生まれてきたこと
男に生まれなかったこと
毎年の誕生日にこんな言葉で擦り込まれた
生まれてしまったことへの嫌悪
本当は生まれてきたくなんてなかった
この世で生き難い人生が待っていると分かっていたから
本当は生を受けるはずではなかったと
心のどこかで呪文を唱えてきた
身体が丈夫でなくたって
男に生まれてこなくたって
それでもよかったんだって
私が私を認めたなら
今まで生きてきたことに
ありがとうと言いたくなった
誰にも分かってもらえなくたって
私が自分を受け入れていればいいよ
居場所がないと探しあぐねながら
温かさを求めながら
彷徨っていたいばら道は
今、ここに繋がっていた
生きてきてくれてありがとう
私は今日、ここに居るために在ったと悟った
生きてきてくれてありがとう
人生最後の日まで、そう言い続けよう
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