2016年9月26日月曜日

9/26/16 【自殺前兆のサイン?】

前回の自殺予防のトピのブログにコメントを頂いたので、
今回は自殺前兆のサインについて綴っていきます。
心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする 『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。


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私が先週末受講した2日間の
自殺予防技術トレーニング:ASISTより
 
この図は、自殺念慮なし⇒自殺念慮⇒自殺行動⇒死、の流れ。


自殺のサイン

行動           言動

私物を人にあげる                    「問題はもうすぐ解決する」
家族、友人、学校、仕事からひきこもる 「今の自分を誰も救えない」
スポーツやレジャーへの関心がなくなる 「自殺者が体験したことが分かる                   気がする」
アルコールや薬物の乱用               「もうこれ以上は無理」     
衝動的・無謀な行動                「自分はみんなのお荷物」
自傷                                「生きていても仕方ない」
極端な行動の変化                     「まともに考えられない」

身体

自分の外見への興味が薄れる
性的な興味の変化・減少
睡眠困難
食欲・体重の変化・減少
身体の不定愁訴


感情

絶望的
怒り
罪悪感 
自己無価値観
孤独感
悲しみ
救われがたい
望みがない

喪失感を伴うストレスの高い状況が
自殺念慮の引き金になることも!

 

特に過去に自殺未遂で自殺を試みた人は、
繰り返すことがあるので要注意!

このようなサインにどのように
手を差し伸べたらいいのでしょうか? 

死にたい気持ちを正面から受け止め、話をそらさない。

これは聴く側に心の覚悟がいる。
 
「自殺」という言葉を避けないで、直接的に

「自殺を考えているの?」と尋ねていい

もし、相手が自殺を考えていたら、
 
「そんなこと言わないで」など否定したり、
「大丈夫だよ」など軽視したり、
「がんばって!」 など励まさない。

辛い気持ちを吐露されたら、
「そうなんだ」 
と受け入れることが大切。 
 
いつでも救いの手を差しのべる用意があることを告げる。



「私はあなたを想っているから、
辛い気持ちになったら連絡して」 

相手の安全を心配していることを知らせる。 

「夜中に眠れなくて自殺したくなったら、
クライシスラインなどに電話して、誰かと話して」

孤独感が高まると自殺行動を
起こしやすくなるので、

人と関わる体験を持つように仕向ける。

場合によっては、助けを求めることを伝える。

「今晩、自殺をしないと約束してもらえないようだから、
今から電話して救急車に来てもらうようにするね」

「自殺の気持ちが高まっているのね。
これから一緒に救急病院へ行って、入院の手続きしよう」

抑鬱状態の場合は、自殺率が一挙に高くなる。

鬱の退院直後など、回復しかけた頃が
もっとも自殺の危険性が高い。


深刻な自殺念慮の場合は、
精神科医を受診を勧めることが大切。

体験がないと重荷に感じそうな
自殺念慮への対処法。

それでも、自分の関わり方次第で

相手の命を救えるかも知れない。





 











 

2016年9月25日日曜日

9/24/16 【自殺を防ぎたい!】

今日は秋晴れで運動会日和のような、いいお天気でした。
一日中、屋内で勉強しているのがもったいなかったような…

 
このコースのイントラのシャノンとベティと共に。
 
ASIST:自殺防止スキルトレーニング(16時間)
修了しました!

心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする 『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。


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先週受講したSafeTALKと同じLivingWorksが主催している
自殺防止の上級コース、ASISTを受講しました。

 

会場はここから南に60㎞のVernonという町の精神衛生協会。

私が地元でアートのボランティアをしてる同協会より、
こちらの方が規模が大きい。

さまざまなバックグラウンドを持つ19人が受講。

殆どの受講生が、身内や友人・知人を自殺で亡くした体験を
していました。


私も同様の体験があるので、自殺予防をしたいと強い想いを抱いて参加。

このワークショップで最初に明確にしたのは、

自殺を考える=実行すること、ではない

自殺念慮とは、死んでしまいたいと
思っている段階。


いつ、どこで、どのようにするかの計画が
立っているかどうかは訊いてみないと
分からない。


大切なのは、この段階で介入すること。
 
ASISTが用いているPALモデル
 
相手と話をしていて、
  
夜、眠れない、 

喪失体験があった、 

希望がなくなった、

今まで楽しんできたことに興味がなくなった、

誰にも分ってもらえない、

人生なんてどうでもいい

という言語・非言語のメッセージを受け取ったら、
ズバリ、正面切って訊ねてみる。

「人生なんてどうでもいいって感じがするけど、
自殺を考えているの?」

ここで相手がNOと言っても、
相手の様子から自殺念慮を確信したら、


「いつする?」

「どんな方法でするの?」 

「どこでするの?」

などを訊ねて、自殺の計画を明確にしていく。


「あなたを心配してるから、まずは安全を期します。
助けてくれる人を呼んでもいいですか?」

相手の状態によって、警察、病院、家族などに連絡する場合も。

もしくは、未だ計画が立っていない場合は、
話をしている内に自殺を留まろうと
気持ちが変わることも起こり得る。


ただし、大切なのは相手の安全性。


日本的な「寝た子を起こすな」の発想が首をもたげても、


自殺という言葉を出したことによって、相手が
自殺を誘発される可能性はほとんどない。 

相手は自殺を考えていることを誰かに
言えたことで、ホッとする。


そこから心を開いて気持ちを話してくれる
可能性が高くなる。 


介入の仕方の構造が分かってから、会話の練習に。
これが中々チャレンジだった。

「分からない」
「知らない」

という不明瞭な返答が返ってきても、
それでも、忍耐強く、そして、地道に
相手の話を聴くことに終始する。

これはトレーニングを積んで身に付く技術だと実感。

せっかく学んだ自殺予防の技術なので、
直観的に相手の自殺念慮を感じ取った時に用いて、
自殺防止に貢献していきたい。






 




 

2016年9月21日水曜日

9/20/16 【不安になった時どうする?】

先日、見事な十五夜を眺め、秋の訪れを実感しました。
もうすぐ秋分を迎えると、日が短くなっていきますね。



プレゼンテーターのBC大学講師Lynn Miller先生とともに

『不安と苦悩:児童と十代の不安症への関わり』
講座を受講しました!

心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする 『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。


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Lynn先生の今年の4月の不安に関する1日講座の内容はこちら→

http://kokoronoartwork.blogspot.ca/2016/04/42216.html


日本では心配性と呼ばれることもある『不安症』

10~12歳で発症することもあり、
カナダの統計では、13に1人の割合の
生徒に不安症が見られている。

不安症を持つ小学3年生が
中学2年生になった時の

生活態度や成績を予測できるとのこと。

つまり、小学3年生時に学業成績不振で他者関係を築きにくい



中学2年生時には、当時と同じくらい、または悪化している。
 
スライドを見ながら機関銃トークのLynn先生の話を聴く

この『不安症』があると

学校へ行けない


いじめにあいやすい

同年代の友達がいない

学校での学業や生活態度の評価が低い

重大な問題になりかねないのです。

では、どのように対処していくか?

 

最初に大人が受け入れ、許し、
そして、共感する態度を取ること。


「あなたならできるわね」
お子さんが何とかできることに誇りを持つ。


不安感はお子さんを傷つけない
(ただ、その時に不快なだけ)


お子さんがよりよく対処できるように
少しずつ期待のハードルを上げていく。


90分間のプレゼンの間に幾つか質問が投げかけられたり、
もっと深く知りたいという意見が上がっていました。

オーストラリアの児童対象の不安に対するプログラムを
Lynn先生がカナダ向けにアレンジしたものがこちら。

このFRIENDSプログラムはカナダBC州の公立校で施行されています。

http://www2.gov.bc.ca/assets/gov/health/managing-your-health/mental-health-substance-use/child-teen-mental-health/bc_friends_at_school.pdf

 
北米人にしては小柄だけど、
身振り手振りしながら情熱的に講演するLynn先生。


講演後に寄せられた参加者の質問にも
懇切丁寧に答える姿に共感しました。

私もLynn先生のような講演者を目指します!


 

2016年9月17日土曜日

9/16/15 【自殺を考えていますか?】

カナダは今日が十五夜です。
お月さまがきれいに見えるといいな~

 
インストラクターのデニスさんと共に

 Imagine・・・a suicidal-safer community
自殺より(少ない)安全なコミュニティを想像してみて 


心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする 『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。


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カナダに来て新聞やテレビを見た時、
自殺者のトピを全く目にすることがなかった。

なので、私はこの国は自殺者がいない
幸せな国なのだと思っていた。

カナダ人に訊ねてみて、そうではないことが分かった。

「自殺のニュースや記事で連鎖的な自殺を防ぐために出さない」
とのこと。

Obituaryという死亡者欄に"suddenly died"と書かれている場合、
事故死や自殺を含める急死をしたことを意味すると知った。


カナダにも自殺者はいるのだ。

Wikiによると、

日本の自殺率は世界17位、カナダは70位。

ところが、カナダ平均の自殺率は10万人あたり12人程度でも、
先住民に限れば10万人あたり135人と、
カナダ全体の11倍を超えている


これがカナダの自殺の現実。
 
去る9月13日に9月10日の世界自殺予防の日のイベントとして
サーモンアーム市のマクガイア湖畔で

ランタン・ウォークが催された。

 
湖畔には様々なメッセージ入りのライトが配置されていた。
この『希望』裏側には、『癒し』が書かれていた。

 
150名もの人が集まり、自殺で逝った身内や知人を悼み、
これから自殺が起こらないようにと願いながら手作りの
ランタンを手に湖畔を歩いた。



私もこのウォークに参加して、自殺で逝ってしまった人を偲んだ。

そして、集められたランタンの灯を目にして、
自殺で命の灯を絶やそうとする人に対して行動していこうと誓った。

 
そして、翌9月14日にSafeTALKという自殺予防の半日講座を受講。

とても重いテーマのこの講座には私を含めて6名の女性が参加。

その内の半数の方の娘さんに自殺念慮があり、
母親としてどのように関わればいいのかを学びたいとのことだった。


 
とても興味深かったのが、自殺念慮がある場合の感知の仕方。
自殺念慮がある人はサインを出していることが多い。


見た感じ:

どうでもいい、
心を閉ざしている、
気分のムラ、
飲酒・薬物摂取

聴いた感じ:

孤独、
(人生が)無意味、
心の重荷、
逃避

感覚を通して:

絶望的、
望みなし、
麻痺、
羞恥

話から:

非虐待、
喪失、
拒絶、
過去の自殺未遂歴

これらを感じ取ったら、直接的にこう尋ねること。

「あなたは自殺を考えていますか?」

「自殺」という言葉を使うことを躊躇してしまう人が多いけれど、
ハッキリとこう尋ねてみることが大切。

もし、「違う」という答えだったら、

「辛い気持ちを誰かに話したくなったら、
24時間電話を受けているヘルプラインという所があるよ」

などの情報を渡すだけでもいい。
 
相手が「ある」と言ったら、

「私たちには助けが要ります。
あなたを助けてくれる人に連絡します」

と言って、このコースの上のASISTという自殺予防講座体験者など
専門知識や経験のある人や機関に連絡を取ること。
 
自殺念慮を持っている人は、
そのことを誰かに打ち明けたことによって
ホッとすることができる。

そこで終わりにしないで、次に繋ぐことで、
自殺という人生の終わり方を選ばなくて
済む可能性が高くなる。

臨床現場だけでなく、コミュニティーでもこの知識を活かしていきたい。




 

2016年9月10日土曜日

9/9/16 【あなたは共感疲労している?】

 9月第2週に入ってから急に秋の佇まいになってきた西カナダです。
今朝は車のリアーウィンドーが寒さで白く曇っていました。
 
ワークショップの講師のMicheal Douglas先生と。

今日は『共感疲労、二次的トラウマ、燃え尽き症候群とセルフ・ケア』の
ワークショップに参加して修了証を頂きました。


心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする 『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。


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共感疲労:Compassion Fatigueは、どんなものなのでしょうか?

難しい経験をしていたり、苦悩の中にいる他者を
援助していること、または援助したいという思い
からくるストレス。

他者が経験している難しい経験(トラウマ
となるような経験)について知ることによって
おこる行動的・感情的な反応。

感情労働が激しい対人援助職に就いている人だけでなく、 
教育関係者、介護をしている人も対象になりえるこの症状。

では、これはどんな症状に現れるのでしょうか?

簡易診断は以下の項目をチェックします。

身体的:

疲労困憊感、
不眠、
病気に罹りやすい、
頭痛、胃痛などの慢性症状、

行動的:

アルコールや薬物の使用量増加、
怒りやイライラ、
仕事や学校を頻繁に欠席、
他者への許容範囲の狭窄、

心理的:
 
感情面での
疲労困憊感、

抑うつ感、
他者共感の欠如、 
批判的、
不安感や非理論的な恐れ、
希望の喪失、
仕事の喜びの欠如

いかがでしょうか?

幾つか当てはまったら、共感疲労の気があるのかも・・・

 
今日のワークショップでは、ペアやグループ討議が多く、
居眠りしている間がない(笑)ほど、活気に満ちていました。

 
今日の 『共感疲労、二次的トラウマ、燃え尽き症候群とセルフ・ケア』の
ワークショップは共感疲労がメイン・テーマ。


そして、 二次的トラウマ、燃え尽き症候群にもふれて、
どのようにこれらの状態を回避していくかを学びました。
 
スライドだけでなく、自身の体験や文献の要約を盛り込んだ
充実した内容のワークショップでした。

私は日本でも医療関係、教育関係の機関で、
共感疲労をテーマとした講座をアート・セラピーを用いて開催しています。

今日、学んだ内容を取り入れて、来年の日本での講座を
企画していきますので、お楽しみに!