どんな絵ができあがるかよりも、アートを作ることそのものを大切にする 『心のアート・ワーク』。カナダBC州公認アート・セラピストがカナダと日本の アート・セラピー活動を綴っていきます。 Facebookページ:https://www.facebook.com/kokoronoartwork/
2020年6月30日火曜日
6/29/20 【心の健康にはグ〇ーフが大切‼】
アメリカ開催のオンラインのグリーフの会に参加しました。
心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする
カナダBC州公認アート・セラピスト&
同州公認心理カウンセラー、そして、
アドレリアン・アート・コミュニケーター 代表上原英子です。
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やっとコロナウィルス感染政策の外出自粛制限がフェース3となり、対面でのアート・セラピー&カウンセリングのペースも戻ってきました。
ここ3ヶ月の間は自宅でこの時期に北米の教育機関が発信したさまざまな心理学関係のZoom講座を受講して、リサーチや専門研修分野を勉強していました。
パンデミック最盛期には発症していなかったのに、ほとぼりが過ぎてから心の調子を崩している人が増えてきています。
それには、
喪失体験を嘆き悲しむ作業である
グリーフをしているかどうか
がカギになっているという説があります。
人はさまざまな体験を通して心で喜怒哀楽を味わっています。
ポジティブな体験は他者と共有しやすいですが、ネガティブな気持ちを伴うものはなるべく忘れたい、他者にも漏らしたくない気持ちになりがちなもの。
でも、今起こっている何かを失う体験は、今までの人生での喪失体験時の気持ちと繋がり、哀しみや落ち込み、時には怒りなどの感情を引き起こしやすくなるのです。
ズバリ、このコロナウィルス禍で強い不安や落ち込みを体験した人は、今までの人生の喪失体験を十分処理できていない
ことが関係があるかも知れないのです。
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今回私が参加したオンライン講座では、主催者がセレクトしたグリーブの詩を朗読し 、そこから想起された自分の思いや気持ちを書き綴るエクササイズを幾つか体験。
その後に数名のグループで今書いたものを読んだり、自分の思いをシェアする時間を持ちました。
他の参加者の朗読はとても長いものもあり、また、神という存在が文中に出てきた人が数名いたのが印象的でした。
私は英語で書いたからか、ブツ切りの短い散文のような記述となりましたが、シェアした時に共感し合えた感覚がありました。
そして、フェルデンクライスと呼ばれる身体の動きによって気づきを得るエクササイズをしました。主催者の言葉による誘導に沿って身体を動かし、各所とつながった感覚を覚えました。
リチュアルと呼ばれるこの会の儀式には、参加者が自分で水を満たしたボールと握れる大きさの石を用意することから始まりました。
私はフルーツの柄のガラスのボールを用意しました。
石はペイントされていて、反対側に
patience:忍耐
と書いていあるものを選びました。
この石を掌で握りながら主催者のグリーフの詩の朗読を聴き、自分が失ったもの(こと)に想いを巡らせました。
ここ25年間の私のライフワークになっているグリーフのテーマ。
私は、与えられなかった健康的な家庭環境、養育者との間に生まれなかった正常な愛着関係、そして、失った無邪気でいられる子ども時代を弔いました。
なんと同じく失われた子ども時代のグリーフをするためにこの会に参加した人が2人も。
参加者の30%にあたる人が私と同じテーマのグリーフをしていたと知り驚きました‼
掌で握っていた石をボールの水に沈めました。
ここで各自屋外にこのボールを持っていき、水を木の根元などに掛ける作業をしました。
この木の根元にしよう!
ボールの中の水を木の根元に掛け、成長を祈りました。
参加者とさまざまな気持ちをシェアして、名残惜しんでいる主催者
死別だけではなく、全ての喪失体験を対象にしている北米のグリーフ。
この概念は心の健康に大切なので、これからの臨床、また、日本語で開催する講座にも益々取り入れていきます。
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