もうすぐお子さんが楽しみにしているハロウィーン!
カナダでは10月31日は仮装者で町が賑わいます。
カナダ精神衛生協会のピアー・サポート・トレーニングを受講中。
心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする 『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。
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カナダは自然がいっぱいで人が好い国のイメージがあるかもですが、
日本とは違った価値観を持つカナダでも、
いじめは起っています。
健常な人たちの間でも起こるのですから、
何らかの精神疾患を持つ人は、
いじめの対象や疎外される可能性が高いです。
社会にこれらの人たちに対する理解を呼び掛けることはとても大切です。
そして、彼らが他者とのコミュニケーション技法を高めることも
これからの人生に対して意味があること。
私が長年ボランティアをしているカナダ精神衛生協会で、
6週間に及ぶピアー・サポート・トレーニングが始まりました。
精神疾患を持つ人同士がサポートしあえるように
コミュニケーションとは何かを徹底的に学び、
実践的に練習するトレーニング。
お互いにどんな疾患を持っているのかは訊ねないルールの下で、
教本の読解後に週に2時間集まって、学びの場を共有します。
このグループに参加するには守秘義務があります。
まず、ここの部分で問題がある人が出てきました。
「私は親友に隠し事をしないで、何でも話すって約束してるの。
ここでのことも包み隠さずに話したい。」
彼女の気持ちは分からないでもないが、
ここは他言無用の場にしている重要さが
なかなか理解できない様子。
内容を網羅していくよりも、グループとして意思統一を図っていくことが
コースを進めていくファシリテーターの役割。
私が催してきた発達障害のお子さんのグループと
今回参加している大人の精神疾患を持つ人たちのそれとは、
さまざまな部分で違いを感じます。
私はメンバーとファシリテーターのこのようなやりとりから、
とても貴重な臨床の学びができることに感謝しています。
会場には飲み物と軽食が用意されています。
15分間の休み時間には、各自が自由に飲食できます。
多くのカナダでの研修、ミーティングでは飲み物と軽食が供され、
授業中でも席で飲食OKなことが多いのです。
渡加当初は、大人の会議や研修中に飲食していることに
驚きました!
話す⇒会話を説明するところから入ります。
そして、そのコツも分かりやすく解説されています。
普段、何気なく誰かと話をして、仲良くなっていく私たち。
それが、精神疾患を持つ人にとっては、まず難関であると分かりました。仲間になるには、まずは話し掛けたり、相手に受け答えをする。
日本のこの手の教本と違う部分は、
単なる技術のマニュアルではなく、
参加者が出くわすであろう感情を
しっかりとフォローしているところ。
日本では、会話中の沈黙は氣まずさつながるので忌むべきこと。
でも、このクラスでは、こんなふうに導いています。
「あまりにも相手の話に頻繁に頷いたり、
うんうんと聴かれると、真実味が
感じられないこともあります。
(日本はこの逆で、上記がないとちゃんと聴いてもらえていないのではと不安になりやすい)
相手の目を見つめ、微笑みながら、
相手のペースで話し切るまで沈黙しましょう。
そして、言葉以外の行動観察から相手の本当の気持ちを感じ取り、それを相手に確認しましょう。
それが相手に対する共感的行為なのです」
単なる社交技術に留まらず、仲間になるための尽力の仕方を
教えてくれるこのコースは素晴らしいです!
私の来年の日本での心理療法講座に、ここでの知識と実践を
組み込んでいけるよう、しっかりと受講します!
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