2018年2月26日月曜日

2/25/18 【切って貼るだけのアートって?】

今年は大雪が何度も降っている西カナダです。
雪の降る日は元気に雪遊びもいいけど、屋内でアート作りも楽しい!  ハサミで氣に入った写真や絵を文字を切り抜いて貼っていくコラージュ

心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする
『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&

カナダBC州公認心理カウンセラーの
上原英子です。 
  

  
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毎月配布される判りやすくライブ感のある「生」の声を誌面にしている静岡県沼津市の(株)ブレーン社発行の  

ライフマガジン『Family』

 

大きく背伸びをしないで家族の真ん中に+αの生情報を
届けることで「家族を元気に」「お店を元気に」「地域を元気に」する

フリーペーパーです

 

主婦層&家族対象に静岡県東部に、100店舗以上ある流通スーパー等
(エスポット・ポテト・マックスバリュ・マミー・業務スーパー・
食遊市場・エッグマート・ハック)で、配布開始後に

すぐになくなってしまうほど 

 

大人気の冊子!

 

大学の先輩でもある、この『Family』誌の杉山浩昭編集長より

ご依頼頂き、11月号から私の家族向けのアートの仕方の記事

 

『アートワークを楽しもう』 

 

の連載が始まりました。

 

こちらが2018年3月号です!

 

誰にでも簡単にできるのが魅力のコラージュ。

 

北米ではアート・セラピーの一部としてグループワークでも活用。 

大きな台紙に家族みんなで一緒に作業するのも楽しそう~

 

 

 

2018年2月19日月曜日

2/18/18【真夜中の電話】

毎日雪が続く西カナダですが、鳥たちが地面をほじくり始めました。 

冬ごもりから目覚めた生き物が、穴を開けて顔を出す啓蟄は
今年は3月5日ですが、

カナダのいきものは既に春の兆しを感じているようです。
 
今時は電話ボックス自体が希少価値だけど、この画像は今回のトピの
『真夜中の電話のイメージにピッタリ!

心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&

カナダBC州公認心理カウンセラーの
上原英子です。 
  

  
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真夜中の電話って、なんだか歌や小説のタイトルみたい。

どうして今回は『真夜中の電話のトピなのかというと、
私は臨床心理カウンセラーとして、
真夜中の電話を受けている
から。


EAP=
従業員支援プログラムとは、
組織が加入するメンタルヘルス関連サービス:企業の社員および
家族に対する総合的なカウンセリングのサービスを提供しています。

カナダのEAP会社を通して面談をする臨床心理カウンセラーとして、
そして、カナダに住みながら、日本のEAP会社のヘルプライン:
電話を受ける業務に携わっています。

カナダの冬時間中の現在、日本の時差は17時間。
カナダの日昼の時間帯に、日本の真夜中に掛かってくる

電話の応対をしています。

正に『真夜中の電話』を受けているのです。


夜中に眠れなくて、誰かに話を聴いて欲しい時の心境とは、
どのようなものなのでしょうか?

 







































怒り・悲しみ・寂しさ・不安などの
負の感情が増幅されている心境なのです。

入電の男女比は半々くらい。
 

興味深いのは、性差によって相談のテーマに傾向があること。



泣きながら掛かけてくる電話は、

圧倒的に女性からが多いのです。

人間関係の悩みや孤独感、将来への不安が膨れ上がり、
どうにも氣が治まらなくなって電話を掛けてくるのです。

では、男性はどうでしょう?
喧嘩腰で突っかかるような口調で掛けてきて
当初から怒っているのです。

こちらの言葉尻を論って文句を言ったり、
自分が正しくて、他者は間違っていると息まいたり。

本来はお話を伺うのは30分以内の規定なのですが、 
お話が1時間を超えることもあります。

とにかく誰かに聴いてもらいたかった場合がほとんど。


相談内容に結果が出るケースは少ないので、
こちらからの回答を期待していたのに、決定的な答えが
出ないことに不満を持って切る人もいます。 


「話を聴いてもらえて落ち着きました」
氣持ちを取り直して切電する人も。

眠れない夜に誰かが自分の声に
耳を傾けてくれた。
その事実を抱きしめながら眠りにつく人がいるのです。
そんなことを想う時、この仕事をする意味を感じるのです。 









 




 







2018年2月15日木曜日

2/14/18 【愛がいっぱい!】

今日はバレンタインデー!

義理チョコなしのカナダでは、男女どちらからも大好きな人にカードや
チョコレートなどスィーツを贈ります。

「英子のようなアートの先生になりたい!」想いが籠めらた
ハートの作品

心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&

カナダBC州公認心理カウンセラーの
上原英子です。 
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クリスマスに次いで大きなイベントとも言えるバレンタインデーの
今日、セッションするクライアントのアート作りにも
ハートがテーマに。

私からクライアントへのささやかなプレゼントは
カラーコピー紙を四角に切って折ったハートと

自家製ミニ・ガトーショコラ。

クライアントに今日作ったアート作品をブログに載せてもOKと承諾を頂いたので写真をアップしますね。
ある発達障害のある女児は視覚的記憶が抜群に優れていて、私が折っているところを見た後で自分で折りあげることができるのです。
父、母の他に、今はシングルになっている母のBFの名前や、クラスの意中の男児の名前も書かれていました。

家族に愛を伝える折り紙のハート、見ているだけでも嬉しい氣分になります。
 
私にセッションで会えるを楽しみにして描いてくれた作品
には、愛がいっぱい!
パズルになっているハートの内側の色を塗るエクササイズ。
でも、このクライアントは風景を描きたいとこんなふうに描きました。


言われたように作品を作るための授業ではないので、アート・エクササイズではクライアントが好きなように自由に創作していいのです。
 
チョコ製のキューピッドを頂きました~

カナダでは義理ではチョコをプレゼントしないので、このクライアントは親愛と感謝の氣持ちを表してくれていて嬉しかったです。

ハートがいっぱいの作品を作っている時のクライアントは愛と喜びに満ちていて、こんな表情を見せてもらえてセラピスト冥利に尽きました。





 

2018年2月11日日曜日

2/10/18 【展覧会への私の出展作品】

BC州北オカナガンのEnderbyにあるCourtyard Galleryの展覧会に
作品を二点を出展しました!

 
会場に入ってすぐの所に展示されています。

心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。 

 
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私はBC州公認アート・セラピスト/公認臨床心理カウンセラーを
仕事にしています。


そして、心理療法で費やした心のエネルギーを補給するのに
アートと詩のコラボ作品を作り続けています。

 
今回2月6日から開催されているBC州北オカナガンのEnderbyにあるCourtyard Galleryのオープン・エクスヒビジョンには32名の
アーティストが参加しており、私も作品を二点を出展しました。

http://www.courtyardgallery.ca/

 
雪が積もっている中を歩いてギャラリーに到着
 
ギャラリーのエントランスにはポピーの壁画が! 
 
Stringed Instrument: 弦楽器
Mixed media:ミックストメディア



The Sound of a Stringed Instrument

   I hear a sound that is echoing at dusk.
   The stringed instrument shines like gold.
   If I play it, what kind of tone will you hear?

           弦楽器の音色

      夕やみの光のもとに音色が響き渡る
       弦楽器が黄金色に輝いている
    弾いてみたら、どんな音色がするのかしら?

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 Transformation:変容 
 Mixed media:ミックストメディア

 The Transformation 

The caterpillar crawling on the ground transforms from a pupa into a butterfly.

Until the time comes, even if I am impatient I cannot become a butterfly.

At the right time each of us can open our wings and fly away like butterflies.

変容

地を這いずっていた毛虫はやがて蝶になる

どんなに焦っても時が来るまでは蝶にはなれない

期が満ちた時、私たちも蝶のように羽を広げて飛び立てる日が来る

 
絵の他に陶芸・ガラス作品やフェルトなども展示されています。夫はフォトグラファーとしてゲストの皆さんとの写真撮影をしてくれました。
友人とお嬢さんもオープニングに駆け付けてくれました。  
 
カナダの母、メリアンさんも来て下さって嬉しかったです。
 
展覧会なのでそれぞれの作品に値段を付けて出展。

もちろん、どなたかが氣に入ってお買い上げ頂いたら嬉しいけれど、
発表の機会を得たことで、作品制作の意慾につながりました。

これからもアート作りはライフワークとして続けていきます。
 

2018年2月8日木曜日

2/7/18 【渡加25年セラピスト10年!】

今日ははらはらと雪が舞っていました。
25年前にこの町に降り立った日と同じように。
 

カナダ風にプロに撮影してもらうと、こんな感じに!


心を紐解くアート作り:プロセスを大切にする『心のアート・ワーク』の
カナダBC州公認アート・セラピスト&同州公認心理カウンセラー
上原英子です。 

 
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1993年2月7日に成田ーバンクーバー経由で、当時まだ就航していた
Shuswap Airでサーモンアームに到着。

零下20℃くらいの気温で、飛行機下降と寒さで空港に降り立った時は耳がよく聴こえなくなっていました。


日本語を教えに通った隣町の中学&高校で

 
この地域で初の日本語クラスのアシスタントとして活動していた頃。

日本語を教えることは好きだったけれど
言葉より深い部分で関わりを
持てる仕事を望むようなりました。


そして、渡加して自分の人生をリセットした私は
自分に向き合い始めました。

自分の心をもっと知りたくて2002年からアドラー大学院バンクーバー校で臨床心理:アート・セラピーを専攻することに。


その頃に作成したアートと詩のコラボには、
これからの自分がありたい姿を描いていました。
 

暗闇の中の蝋燭の灯

 

私は一度、暗闇の中で道を失っている

どこへ向かうのか分からない中で

希望のしっぽと摑まえた時

私の心にどちらに行けばいいのか尋ねてみた



「あなたは暗闇の中の蝋燭の灯

明るく周りを照らす一灯の蝋燭

凍てついて感覚が麻痺した

冷たい手を温める一灯の蝋燭なのだ」



そして、私は一灯の蝋燭になることにした

今度は何をしているのか十分承知しながら

私は暗闇の中の蝋燭の灯になろう

慰めと温もりを求めている手を温めるために
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 思い掛けなかった出来事が頻発したアドラー大学院時代。
その葛藤を何とか払拭して迎えた卒業は私にとって
大きな節目になりました。


  
2008年の大学院の卒業式は憧れのガウンと角帽姿で参加。

卒業と同時にBC州学区域の代替教育プログラムで
アート・セラピストとして働き始めました。

その時の不安な心持ちをアートと詩に表現しています。




『吹雪の中を往く』



初めて問題行動のある生徒たちにセッションをする日
アート・セラピーのグループで何をするか準備万端で臨み
念のために30分も早く家を出たほど

雪の中を学校に向って運転していると
突然、吹雪に襲われた
こんな天候の中を運転するのは怖かったけれど、
私は吹雪の中を往った

国道は閉鎖されていて、一度も通ったことのない道に
回り道をしなければならなくなった
迷子になったような気持ちに襲われながらも、
心は逸っていた
どんどん時間が経って遅れていく

携帯で学校に電話してもつながらない
最初のセッションの日に遅れるなんてありえないと、
気持ちが萎え始めた
雪は前が見えないほど荒れ狂い
自分がセッションするクラスもこんなふうなのかのかと
前触れのように感じた
災難が待ち受けているかのように

学校に着いたら
誰も私が遅れたことを気に掛けてもいないようだった
生徒たちの態度は手に負えなくて
まるで私は檻のない動物園に放り込まれたようだった
生徒たちは自分を制御できず、
叫び、猛り狂ったように笑い声を上げていた
どうやってこの場を収めたらいいのか
不安を覚え立ちすくんだ

用意していった画材は宙に舞い
生徒たちはお互いに投げ合っていた

私は暗礁に乗り上げた小船よろしく
どこへ向ったらいいのか分からなかった
生徒たちの行動が改善される見込みは感じられず、
では、私は何をしたらいいのか分からなかった

私はどうして生徒たちがそんなに不安になって
自制を失ったのか考えてみた
院を卒業したてで彼らの行動ばかりに
気を取られていた自分は
私も、そして、彼らも初めてのことに
不安になり、恐れ、混乱していたことに気づかなかった

生徒たちにセッションし始めてから三年経った
今の私は最初に生徒がどんなに行動障害を示そうと
それは私を拒否したり、敬意を払わなかったり、価値がないように扱っているのではないと分かるようになった
私はあの日の猛吹雪の景色を心に思い浮かべてみる
生徒は今、吹雪の中を往き始めた・・・


2010年から初夏に帰国しアート・セラピーの全国ツアーを始めました。

カナダでは引き続き代替教育プログラムの生徒一人一人に
アート・セラピーをしていました。

中には自殺念慮のある生徒もいました。
自分の10代の頃の心の繋がりの体験を思い出して作品にしてみました。

 
 『一本の絆』



誰でも一度くらい

生きていたくなくなっても不思議はない。
そんな時、そこで留まるか、逝き急いでしまうかは、
ほんの糸一本くらいの違いしかない。

15歳の凍てつく日曜日の午後
もう生きていたくないほど絶望し一本だけ電話を掛けてから
そのまま高いビルから飛び降りてしまおうと受話器を取った

先生は私の電話を受けて
「どうせ死ぬのなら今日でも明日でも変わりないでしょう。
だったら、明日、学校に来て私に会いに来て約束よ」

先生は慌てふためくこともなく、
平然とこう言い放って送話器を置いた

翌日、先生に会うためだけに制服を着て、
重い心を引きづって
なんとか学校に辿りついた

その頃には、これ以上の重労働は考えられなくなっていた
自らの命を断つほどの意気も萎えていた

あの時、脆く崩れかけた私の命を向こう側でしっかりと、
でも、平静に握り締めてくれた感触が
消えかけていた私の命の火をもう一度灯す勇気につながった

一本の電話が心と心を結ぶ絆となって
命綱となってくれた

今度は私が差し伸べてくる小さな手の反対側で
しっかりと握り締めよう
一本の絆を心の命綱を。
 

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2017年に、兼ねてから懸案だった私の監修するアート・セラピスト
養成講座初級編を開催。

嬉しいことに全国に51名の0期卒業生が誕生しました。
そして、今年は同講座の中級編を開講します。

これからも日加両国でアート・セラピーの臨床を続けていきますので、よろしくお願い致します。