2014年12月8日月曜日

6/30/14 29.『北米教育現場より直送!発達障がいへのアート・セラピー』石川県河北郡津幡町庁



630()10:00-15:00情熱育児番外編『北米教育現場より直送!発達障がいへのアート・セラピー』がベスタの会の主催で石川県河北郡津幡町庁議会室で開催されました。
ベスタの会の旗を背に作品を手にした皆さんと
JR金沢駅から20分足らずで到着した津幡駅



私のアート作品の写真を用いて講座のお知らせを作って下さいました。

今回のワークショップは、近頃よく耳にする発達障がいがテーマ。
まずどのような種類があってどう呼ばれているかをご理解頂きました。
 ☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆

発達障がいとは?

先天的な様々な要因によって主に乳児期から幼児期にかけてその特性が現れ始める発達遅延であり、自閉症スペクトラム (ASD) や、学習障害 (LD)、注意欠陥・多動性障害 (ADHD) などの総称。

学習障害 (LD:Learning Disabilities)
複数形で表記されていることからも分かるように、単一の障がいではなくさまざまな状態が含まれる。基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指す。

注意欠陥・多動性障害 (ADHD)
多動性、不注意、衝動性を症状の特徴とする発達障がいもしくは行動障がい。多動性のない注意欠陥症をADDと呼ぶ。

日本でも特別支援教育がスタートしていますが、まだまだ「専門的な」かかわりの訓練をつんだ保育者や教師は少なく、訓練の経験がないままに対応せざるを得ない先生方がたくさんいるそうです。学校では以下の3つの障がいがよく見受けられています。

行為障害(Behavioral Disorder)

反復し、持続する反社会的、攻撃的、反抗的な行動パターンを特徴とし、年齢相応の社会規範や規則を大きく逸脱しているもの。

反抗挑戦性障害(ODD) 

怒りにもとづいた不服従、反抗、挑戦的行動の持続的様式と表現される児童期の障害。行為障害を示す児童には反抗挑戦性障害の診断は与えられない。

不安障害(Anxiety Disorder)
過剰な反すうや心配、恐怖の特徴を有するいくつかの異なる種類の一般的な精神疾患を含んだ総称。心理的な不安、肉体的緊張、身体症状と解離性不安の4つの体験の特徴を含む。全般性不安障害、恐怖症、およびパニック障害の3つに分けられる。


上記のような二次障害を起こしてから気づかれる、広汎性発達障がい(PDD)非定型自閉症のお子さんも少くないと聞いています。


広汎性発達障がい(PDD)
社会性の獲得やコミュニケーション能力の獲得といった、人間の基本的な機能の発達遅滞を特徴とする「発達障害における一領域」のこと。非定型自閉症を含む。知能指数が知的障害の領域にない広汎性発達障害は、高機能広汎性発達障害(一般的には、略称の「高機能PDD」を用いるが、通常は高機能自閉症とアスペルガー症候群:ASDの2つの総称を指す)と呼ばれることもある。


☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆

言葉で説明しただけではピンと来ないことも、視覚的な手段で臨むと分かりやすいことも。正に「百聞は一見にしかず」

さまざまな度合いの発達障害児の事例(例:FASD & ADHD1:A君ADHD2L君、アスペルガー1:J君、アスペルガー2:B君のセッションのプロセスを彼らのアートワークのスライドをお見せしながら紹介しました。

アートや遊び(プレイ)に表れる子どもの感情表出や思考についても触れました。皆さん真摯な姿勢で学ばれていました

グループで特定の発達障がいのお子さんの行動観察の意見交換をしたり、 
特定の発達障がいのお子さんとの事例があったら発表してもらいました。

お昼休みをはさんで午後のワークショップは、皆さんに実際にアートワークをして頂く演習の時間に当てました。 
ペアになって目をつぶってなぐり描きする、自分はどんな存在なのかをイメージで描いたり、アートのエクササイズをしました。
ペアで話さないで代り番こに描いてみたら、こんなのができました~

お子さん役、養育者の役割を決め、お絵かきのロール・プレーイングもしてみました。立場が変わると気持ちも変わるものですね~
いろいろな要素を複合したエクササイズをしてみました
折紙で動物の指人形を作ってましょう(5分)。
ペアになって、お子さんと支援者という役割で遊んでみましょう(3分)。
そして、役割を交代します(3分)。  
今度はグループで遊んでみましょう(5分)
 
お子さん役で遊んでみると意外に楽しく遊ぶのが難しかったり、支援者役になると、ついついお子さんに教えたくなってしまったり。

皆さん、いろいろな体験をしていました。
 
グループで発達障がいのお子さんをサポートする役割として、これからどんなふうにありたいかのイメージを作り上げて頂きました。
描くだけじゃなく、切り貼りも楽しい!

各々の今日のワークショップからの学び、気づき、変容などが盛り込まれたグループ作成は参加者にとって意味深いものとなりました。
  
それぞれのグループの特性がよく表れている作品でした
 
参加者の感想は…

「発達障がいのお子さんのアートワークの写真を鑑賞したり、
アート・セラピーのプロセスを聴いて、本人の困り感が伝わってきました。少しでも本人の気持ちに添えたような感じがしました。」

「自分の子どもが言うことをきかないと、大きな声を出したり、叱ったりしていました。でも、発達障がい児にとってはこれは逆効果と分かりました。代替の接し方を学んだので実行してみます」

「午前中の講義とグループでの話し合い、午後の演習と実践的な指導。両方あったので分かったことを実行する練習ができてよかったです。考えるだけよりアートワークを作ってハッとしたことも」
皆さんで作ったアートワークを少しずつお持ち帰り頂くための千切りの儀。参加記念としても思い出深いものとなります。

発達障がいのお子さんの人口は北米でも日本でも右肩上がり。

これからもこのテーマのワークショップをさまざまな情報と技術を織り込んで続けていきたいです。

0 件のコメント:

コメントを投稿