2014年12月2日火曜日

6/25/14 26. 『ケアワーカーの心のセルフ・ケア』 石川県金沢医科大学病院 



625()17:30-19:30『ケアワーカーの心のセルフ・ケア』プシケの会の主催で金沢医科大学病院で開催されました。
この会には対人援助職に就いている方々(以下サポーター)がご参加になりました。


サポーターは患者やクライアントのケアをする仕事。

心身ともに共感疲労に陥り易いこの職種の方たちは、 まず、ご自身
の気持ちを感じ、心のケアをしていくことが大切。

日頃、感情を抑えがちだったり、ネガティブな気持ちはポジティブに替える習慣がついていることも起こりやすい仕事内容だとすると、このワークショップでどんな気持ちに気づくきっかけがあるのでしょうか?


パワーポイントでクライアントの事例スライドをお見せしてから、
参加者が患者やクライアントのサポーターとしてどのように自分をケアしていくのかにフォーカスして進めました。
クライアントとの関わりの中で感じる心的ストレスについて、具体的にどんな気持ちを体験したことがあるか、どのような環境がサポーターの共感満足の妨げになるかをグループで話し合いました。

参加者の職業人としてのバウンダリーについて考える際に、
二人が向き合ってお互いに歩み寄る実験をしてみました。
どのあたりで近づきすぎて居心地が悪くなるのか…
1m以上離れている時点で居心地の悪さを感じた人、反対に50㎝以内になっても平気な人もいました。千差万別なんですね。

相手を変えて二回目を試みてみると、慣れたこともあるのか、一回目より相手との距離感が近づいても気にならなくなった人が出てきました。 
バウンダリーとは、自分と他人とを分けるライン、境界線のこと。
ご自身と他者とのバウンダリーを描くエクササイズをしました。 

健康的なバウンダリーとは:
  • 自己の確立がある
  • 他者の痛みを感じ取る慈愛の気持ちがある
  • 自分は安全だと感じる
  • 他者と情報交換ができる
  • 柔軟性のあるバウンダリーはさまざまな状況に適宜応対できる
バウンダリーの概念がなかった日本で、これらの要素をどのように取り入れていったらいいのかを話し合いました。

そして、皆さんのセルフ・ケアを取り入れたこれからのケアワーカーの姿を作るグループ・エクササイズに移りました。



 さまざまな画材・材料を用いてのグループ作業

 紙製のオブジェで3Dの作品
 このグループは毛糸や綿など柔らかい素材を取り入れています
リボンをらせん状に巻いてあり、天辺の綿が天使の輪みたい

参加者の感想は…

「サポーターとしてクライアントの要望を一番に気に掛けてきたので、自分のニーズは後回しになっていました。
皆さんとグループでアート作りをして、自分の心のケアができていないと、相手のケアにも影響すると気づきました」

「クライアントに対してネガティブな気持ちが湧き上ると自分を責めていました。でも、気持ちを感じることと、それを行動することは別なのだとバウンダリーを学んで分かりました」

「自分のバウンダリーをチェックする機会があって面白かったです。
イメージに描いたことにより、よりハッキリと分かったことが収穫でした」

さまざまな気づきが皆さんのセルフ・ケアのアイディアやスキルを促していく様子を嬉しく拝見していました。

ワークショップの後は懇親会で乾杯!

またプシケの会の皆さんとお目に掛かれることを楽しみにしています。 

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