2013年11月6日水曜日

11/5/13【警察犬の来校】

私がアート・セラピーの仕事をしている文部省管轄下の代替教育プログラム。

 生徒の顕著な(行動面の)問題や障害により、学校システム内で一般校よりも教師の時間と関心を引くことが必要であると見做された生徒たちのためのプログラムで、6~11歳がジュニア、12~16歳がシニアクラスで各クラス8名が定員。

生徒の入学申請基準:

  1.  学校組織外の機関やサービスの推薦、または学校組織による問題行動カテゴリーに関連している行動があること。
  2. 内的な行動障害の可能性で障害があること。
  3. 一般的な学習環境に留まる権利を剥奪されたこと。
  4. 新しいスタートを切ることによって生徒にとって利益がある場合。
  5. 生徒は学校、コミュニティー、家庭で問題行動を呈している場合。
  6. 学校の内外の問題解決能力が最大限に発揮されること。

簡単にご説明すると、クラスや周囲に迷惑や危害が及ぶ、もしくは摂食障害などを含む自傷などの問題行動のある生徒たち。
多くはADHDなど発達障がいを併せ持った学習障害があり、若年の生徒の90%、10代になると70%が男児。

理由を訊いたところ、男児の方が行動化する問題を持っていることが多く、女児は不安症、うつ、摂食障害などがあっても内在する問題で他者が発覚しにくい。
 
また、問題行動のある女子は10代に入ると年上の男性と異性交際が始まり、家出して学校を辞めるケースもあるからだそう。
 
今日はこのプログラムにRCMP:ロイヤル・カナダ・マウンテッド・ポリス、カナダ警察から警察犬を連れて警官らが来校しました。 
婦警を含む5名の警官が来校。カナダの警察官は男女同じ制服制帽を着用。 
警察犬はどんな仕事をするのか、などの説明の後に教室にやってきたのがジャーマン・シェパードの警察犬ケイン。 
ケインは麻薬犬ではなく、犯罪者を追いかける任務をこなしている3歳の雄犬。生後12か月から訓練を開始し、今年から本職に就いたそう。
7歳までの4年間を仕事に捧げる予定。  
最初、机の上に座るも緊張して落ち着かないケイン。大きな図体ながらヒーヒー鳴いていました。
ケインはみんなの注目に照れていたのかも… 
ソファーには先生や生徒が座り、さまざまな質問を投げかけていました。
カナダの警察犬には性別関係なくジャーマン・シェパードが登用されることが多く、雄雌共に去勢・避妊はなるべくしないとのこと。 
トレーニング開始後様子を見て警察犬として大成しそうな犬を選ぶ。 
大体7歳になると足腰、そして歯に故障が出て来て警察犬として引退することになるそう。

ケインはやっと教室の雰囲気に慣れてきて、私とじっと見つめあうくらいの余裕が出てきました。  
20分間の警察犬来校に生徒たちは大喜び!水を打ったように静かに話を聴き、最後に警察犬ケインに大喝采を送っていました。 
このプログラムの生徒たちに、このような生きた学習の機会がもっともっと与えられますように。 

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